仕事や家庭、友人との人間関係に悩む人が増える昨今、行動心理カウンセラーに関心が高まっています。
この記事では、行動心理カウンセラーになるために必要な資格や仕事内容について紹介していきます。
行動心理カウンセラーとは
「心理カウンセラー」という言葉を聞いたことがある方は多いかと思います。
心理カウンセラーは、心理学のセオリーに基づいて相談者に寄り添い、悩み解決をサポートするセラピストを指します。
では、「行動心理カウンセラー」とはどのような職業を指すのでしょうか。行動心理カウンセラーは、相談者の話に加え、表情やしぐさからも相手の本心を読み取り、悩み解決へと導きます。
行動心理学では、会話では得られない相手の本心を行動から読み取る力も習得できるため、ご自身の日常生活において活かせるスキルとして取得する方もいるようです。
行動心理カウンセラーになるには
行動心理カウンセラーは、職場や友人など人間関係の悩み、恋愛に関すること、そして、育児に関することなど、多種多様な悩みに対応するスキルが求められます。
年齢性別問わず、幅広いジャンルの悩みに対応できるよう、行動心理学について十分知識を深めておく必要があるでしょう。
「行動心理学」を始めとする心理学系の資格は通信講座でも学習できるため、在宅での学習が可能です。
主に「バンドワゴン効果」「返報性の原理」「ザイオンス効果」「スノップ効果」といった心理学における基礎知識や行動心理学の歴史、そして、カウンセラーとして大切な養素、コミュニケーションに関する知識について学習します。
また、行動心理学の知識を高めると同時に、傾聴力も鍛えておくと、さらにカウンセラーとしとスキルアップするでしょう。
相談者の中には本音を話すことに抵抗を感じる方もいます。そのような状況に遭遇した場合、イライラしてしまっては行動心理カウンセラーとして相談者をサポートできません。
カウンセラーとして活躍するためには、相談者にしっかりと向き合い、相手から本音を引き出す傾聴力が求められます。
傾聴力は日頃の訓練が活きてくるため、日常生活において友人や家族の話をゆっくりと聞く練習や、本音を引き出す練習を行うことをおすすめします。
行動心理カウンセラーの仕事内容と活躍分野
行動心理カウンセラーは、どのような職場や職種にニーズがあるのでしょうか。行動カウンセラーの仕事内容と活躍分野について紹介します。
学校
行動カウンセラーは、スクールカウンセラーとして教育現場でニーズが高まっています。
時代が進むにつれて教育に関する価値観が多様化する中、「児童生徒にどう接していいのか分からない」「児童生徒に対して教員としての自信が持てない」といった悩みを抱える教職員が増えています。
また、なかなか学校に馴染めない児童生徒向けにカウンセリングを実施している学校も増えており、これからますますカウンセラーのニーズが高まることが予想されます。
「子供と接することが好き」「年齢関係なく人と接することが好き」という方は、スクールカウンセラーを目指してみてはいかがでしょうか。
ただし、非常勤として雇われるケースが多く、教職員とは待遇は異なるケースが多いようです。
広告業界
いかに顧客が求める商品を提供できるかが求められ広告業界では、社内教育の一環として行動心理学など心理学に関する講座を開催する企業も増えています。
人前で話すことに抵抗がない方や、教育に携わることが好きな方は、行動心理カウンセラーに関する資格取得することでアドバイザーを目指せます。
ただし、アドバイザーを目指す場合は、ある程度の知識と経験が求めれます。初心者の方が目指すにはハードルが高い職業と言えるでしょう。
一般企業
「うつ」などの心の病を抱える方も珍しくない今、カウンセラーを導入している一般企業は増えています。
「企業に勤めながら、行動心理カウンセラーの資格を活かしたい」「仲間のサポートに徹することが得意」という方は、行動心理カウンセラーとして一般企業で就職を目指すことも可能です。
企業内カウンセラーは、産業医、労働安全衛生を担当している社員とともに社内のメンタルヘルス向上を目指す役割を担っている重要な職業です。
相談者である社員と信頼関係を築くために根気強く向き合う強さが求められるだけではなく、他の社員に相談者の状況を根掘り葉掘り聞かれても相談内容を口外しない芯の強さが求められるでしょう。
介護施設
一昔前までは、介護施設ではヘルパーなど在籍する社員が利用者の話し相手になっていました。
しかし、高齢化が進むにつれて、入居者が増えたことや、利用する年齢層の幅が広がったことにより、プロのカウンセラーを導入する介護施設も増えています。
行動心理カウンセラーのとして資格取得後は、介護施設での勤務も可能です。
介護施設でカウンセラーとして活躍するためには、家族以外の他人と長時間過ごすことに寂しさを感じるお年寄りにとって、親しみやすい人柄でいることが求めれられます。
「お年寄りが好き」「悩んでいる方をサポートしてあげたい」という方におすすめです。
また、行動心理カウンセラーとしての資格に加え、介護関係の資格を取得しておけば、就職活動の際、強みとなるでしょう。
行動心理カウンセラーに向いている人
行動心理カウンセラーには、相手の話を聞くことが得意な方が適していると言えます。「自分が話すより人の話を聞くのが好き」という方におすすめです。
また、穏やかな性格の方も行動心理カウンセラーには向いています。相談する方の中には、なかなか悩みを切りせない方もいます。
行動心理カウンセラーとして活躍するためには、無理に話を引き出すのではなく、相手が話すタイミングを待ち、ゆっくりと話を聞いてあげることも大切です。
行動心理カウンセラーの代表的な資格
行動心理カウンセラーとして活躍するためには、基礎知識となる心理学の資格を取得しておくことが必須と言えます。
心理カウンセラーは、名前だけ名乗ることも可能ですが、やはりそれでは説得力が欠けるだけではなく、信頼獲得も難しくなります。
また、資格を取得することにより、履歴書にも書けるようになるため、就職活動の際はご自身の強みとなるでしょう。
では、行動心理カウンセラーとして活躍するために取得したい代表的な資格について紹介してきます。
行動心理士
行動心理士は、一般財団法人 日本能力開発推進協会が認定する民間資格です。
この資格では、環境の違いによる生じる価値観の差、男女の意識の違いを学び、良好な人間関係を築くためにはどのように対応すべきなのかを学習します。
受験資格は、下記のカリキュラムを通信講座などの認定教育機関で履修していることが必須条件であるため、行動心理士資格取得を目指している方は認定教育機関で学ぶことから始ましょう。
- 行動心理学基礎理論
- 行動と人間心理の関係性
- 行動が表す心理学的意味
- 行動心理学を用いた対人対応法
- 行動心理士の活動
また、この資格は技能審査も実施され、審査の目的は「人間の思考やしぐさの真意を読み取り、良好な人間関係を築くためにアドバイスできること」「社会的経済的地位の向上に資することを目的とする」と定義されています。
日頃より、アドバイザーとしてのどう行動すべきなのか思い浮かべながら学ぶことにより、技能試験の際には自信を持って挑めるでしょう。
この資格は自宅での受験が可能です。
行動心理カウンセラー資格
日本メディカル心理セラピー協会が実施する「行動心理カウンセラー資格」も行動心理カウンセラーを目指す方へおすすめしたい資格の1つです。
行動心理カウンセラー資格では、人の行動から相手の気持ちを読み解く学問「行動心理学」の基礎知識や歴史、コミュニケーションに関する知識を学びます。
検定は自宅での受験が可能で、年に6回実施されます。
資格取得後は、行動心理カウンセラーとして活躍できるだけではなく、自身の対人スキルとしても活かせるでしょう。
行動主義心理アドバイザー
行動主義心理アドバイザーは、日本インストラクター技術協会が実施する検定試験の1つです。
行動主義心理アドバイザー資格では、次の内容を学びます。
- 行動から相手の心理を読み取りコミュニケーションに活かせる知識
- 行動主義
- 行動心理学
- 行動主義心理学
このように行動主義心理アドバイザーは、行動に着目した内容が多く、他の心理学系の資格と比較すると学習の幅が狭いため、チャンレンジしやすい資格と言えます。
「心理学には興味あるけど、難しい勉強は苦手」という方や、心理学を初めて学ぶ方におすすめです。
この検定の受験資格は特になく、どなたでも受験可能です。また、検定試験は、2ヶ月に1回開催されるためご自身のペースで学習が進められます。
在宅で受験できるため、「検定当日になると緊張してしまう」「プレッシャーに弱く、いつもミスを連発してしまう」という方もリラックスして試験に挑めるでしょう。
子供心理カウンセラー
日本インストラクター技術協会が実施する子供心理カウンセラーは、教育現場でカウンセラーとして活躍したい方や、ご自身の育児にカウンセラーの知識を活かしたい方におすすめです。
子供心理カウンセラー資格では、以下の内容を学びます。
- 子供の心の発達
- 家族との関係
- 社会との関係
- 子どもの人格や性格の形成にかかわる知識
「子供」と一概に言っても、乳児期の子供と思春期の子供では、当然ながら同じ場面に遭遇しても感じ方が全く異なります。
適切にアドバイスするためにも、子供の成長過程における感じ方や心理について理解することが大切です。
この検定に受験資格はなく、子供の心理学に興味がある方ならどなたでもチャレンジできます。在宅で試験を受けられるため、子育て中の方にもおすすめです。
夫婦・家族カウンセラー
夫婦や家族に対しても、相手の行動・心理が分からず悩んでいる方が多く存在します。
すでに生活相談員として活躍している方、占い師として活躍している方でスキルアップを目指している方、幅広い年齢層、性別関係なく多くの方を対象とするカウンセラーとして活躍したい方には、夫婦・家族カウンセラー検定もおすすめです。
夫婦・家族カウンセラーでは、日本メディカル心理セラピー協会主催の「夫婦カウンセラー」資格と、日本生活環境支援協会主催の「家族カウンセラー」資格が同時に学べ、以下の内容について習得します。
- 夫婦関係や家族関係の問題解決や関係構築に関する知識・アドバイス方法
- 夫婦間の関係が子供に与える影響
- 子供のいじめや進学・勉強など育児における問題
- 結婚や妊娠、出産に伴う家族関係の変化
- 別居や離婚、再婚などの大きな環境の変化
- 家庭円満のためのアドバイス
子育てから夫婦間の問題まで幅広く学ぶため、一見「難しそう」という印象を受けますが、受講期間は6ヶ月、最短2ヶ月で取得可能です。
今後の自身の知識としても活かせるため、ご家族との関係で悩む方も資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。
福祉心理カウンセラー
日本メディカル心理セラピー協会主催の資格である「福祉心理カウンセラー」。この資格では、福祉や心理学の基礎知識、カウンセリングスキルを学習します。
年齢問わず多くの方のカウンセラーとして活躍したい方、様々な業界で使える心理学の資格を取得を目指したい方におすすめです。
高齢化社会が進むにつれ、介護業界は進化する一方、人手不足は深刻化しており、福祉に関する知識を持つ方のニーズが高まっています。
また、最近では福祉心理カウンセラーは介護業界以外でも注目されており、医療機関や保育現場、さらには一般企業でもニーズが高まっています。
通信講座で学べるため、専門の学校に進学する必要はありません。いつでも好きなタイミングで学習が始められます。
医療機関や保育現場ですでに活躍中の方、一般企業でキャリアアップを目指したい方も、この資格を取得することで仕事に活かせるでしょう。
どの資格がおすすめか
このように一概に「心理学」といっても、たくさんの種類の資格が存在します。行動心理カウンセラーとして活躍するためには、知識を習得するためには、どの資格がいいのか迷っている方もいるでしょう。
そのような方には、次の2つの資格がおすすめです。
日本メディカル心理セラピー協会主催の資格「行動心理カウンセラー」
行動心理カウンセラーを目指す方には、日本メディカル心理セラピー協会主催の資格「行動心理カウンセラー」がおすすめです。
様々な動きの特徴や意味など、行動心理学に必要な知識を学ぶため、行動心理カウンセラーとしての基礎知識を習得できます。
また、この資格は、「SARAスクール」や「諒設計アーキテクトラーニング」といった通信講座で受講できるため、仕事や育児に追われている方でも無理のない範囲で学習が進められます。努力次第では2ヶ月と短期間でも資格取得可能です。
インターネットで簡単に申し込みができ、在宅受験となるため、小さなお子様がいる方でも挑戦しやすい資格と言えるでしょう。
日本インストラクター技術協会主催の資格「行動主義心理アドバイザー」
行動心理カウンセラーとしてさらに知識を増やしたいという方には、日本インストラクター技術協会主催の資格「行動主義心理アドバイザー」もおすすめです。
この資格では、主に行動主義心理学について学びます。
また、相手がどう考えてるかだけではなく、物事を相手にどう見せるかについても習得可能で、コミュニケーションを図る上で必要な知識も身につくというのが、この資格の資格の特徴と言えます。
行動主義心理アドバイザーも、行動心理カウンセラー同様、通信講座による自宅での学習、在宅受験が可能です。
「SARAスクール」や「諒設計アーキテクトラーニング」であれば、行動心理カウンセラーと行動主義心理アドバイザーを同時に受講可能で、さらに短期間での資格習得が目指せる内容です。
行動心理学についてさらに知識を高めたい方は、行動心理カウンセラーと行動主義心理アドバイザー、両方の資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。
効率良く短期間での資格取得を目指す方には通信講座がおすすめ
行動心理カウンセラーとして活動するためには、行動心理学の知識を習得していることが求められます。
しかし、参考書を活用して、独自で行動心理学を学ぼうとするとハードルが高く感じてしまうでしょう。
「でも、大学や専門学校には行けない…」という方には、通信講座がおすすめです。
通信講座のSARAスクールや諒設計アーキテクトラーニングなら行動心理学にまつわる2資格を同時に取得可能で、短期間で行動心理学における知識を習得できます。
学習に使用するテキストはもちろんのこと、課題もプロの先生が監修しているため、初心者の方でも分かりやすい内容になっています。
キャリアアップしたい方、カウンセラーとして活躍したい方は、ぜひ行動心理カウンセラーを目指してみてはいかがでしょうか。